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ドラムスローンとはドラムの椅子の事を言います。
スローンThroneは英語で王座という意味です。
ドラマーは王座に座っているのです！
たかが椅子だとお思いの方も多いのではないかと思います。
しかし、椅子の安定感や高さによってドラムサウンドは大きく変わります。
ここではセッティングの記録方法からサウンドへの影響まで詳しく見ていきましょう。
ご自分のスタイルの合わせたセッティングを作り上げましょう。

1 ドラムスローンの形状
2 サドルの材質と足の形状
3 高さ調整方式の種類
4 椅子の高さによる音の変化
5 ドラムスローンの場所と座り方
6 ドラムスローンの選び方まとめ
7 おすすめドラムスローン

ドラムスローンの形状

１．ドラムスローンの形状

私も初心者の頃はまだ椅子の重要さが分かりませんでした。
しかし、ドラム歴が長くなるにつれて突き詰めたくなるのがドラムスローン！
それではドラムスローンの種類を見ていきましょう。

■丸形

ドラムスローンの中で最もポピュラーな形状です。
貸しスタジオやライブハウスなど多くの場所で利用されています。
大きいものから小さいものまで様々なサイズが発売されています。

■サドル型

自転車のサドルの様な形をしておりますが、大きなサドルにお尻が埋め込まれる形状で、ガッチリと安定します。
ドラムスローンを深めに座りたい方に向いている形状です。

■スクエア型

四角形のドラムスローンですが、四角形のため足に接触する面積が多いので、高めセッティングの方は太ももが痛くなります。
低めセッティングの方には安定感があって良いスローンです。

■背もたれ型

ドラマーはキレのある演奏をしたい時は背筋を伸ばして鳩胸の姿勢をとります。
その時に役に立つのが背もたれです。
背もたれというと寄り掛かるものだと思うのが一般的です。

しかし、ドラムスローンの場合は真逆の使い方になります。
猫背防止用具と言っても良いです。

背もたれで体を前に押し出すようにセッティングする事で有効的な使い方が出来ます。
体のお尻と胸の間の胴体を前に押し出す状態になります。

そのまま姿勢良く胸を張って演奏すると音にキレが出しやすい良い姿勢になります。
何より姿勢が良いとカッコイイ！

ドラムはリラックスして演奏するものですが、背もたれに寄り掛かりながら演奏する事はありません。ドラマーは背もたれが無くても体バランスをとる能力を持っています。
また、負担を軽減するものでもありません。
良い姿勢を保ってキレのある演奏に繋げる為の最高のアイテムなのです。

サドルの材質と足の形状

２．サドルの材質と足の形状

ドラマーがタイバランスをとれるのは、ドラムスローンがしっかりとした安定感で支えてくれているからです。
安定感に影響するサドルの材質では、滑りやすい・滑りにくい、を気にします。
ドラムスローンの足の形状によってもドラムスローンの安定感に大きな違いが出ます。

■サドルの硬さ
あまりにも硬すぎたり柔らかすぎなければ演奏への悪影響はありませんので、硬さは好みで選んでも失敗する事はありません。
物凄く安いスローンを購入する場合は注意が必要です。クッションがしっかり入っているか確認しましょう。クッションが節約されて少ない場合、お尻が痛くなる可能性が高いです。

■合皮製

合皮製がごく一般的に良く見る材質です。
通常の合皮製でしたら滑りやすい事はありません。

しかし、硬い材質にテカテカ合皮を張ったサドルは良く滑ります。

サドルが滑ると重心がブレます。重心がブレるとリズムもブレますので、滑りやすいサドルはあまりオススメ出来ません。

■布製

布製は滑る心配はありません。
合皮製よりも丈夫で通気性も良いためカビなどが発生しにくく長持ちします。

■ドラムスローンの足について

ドラムスローンの脚の形状が１本で出来ているシングルレッグと、２本で出来ているダブルレッグがあります。
2本で出来ているダブルレッグの方が確実に安定感が高いので購入の際はダブルレッグを選ぶ事を強くすすめます。

最近ではダブルレッグの４本脚の物もあり、これは安定感がグンと上がっています。
しかし３本脚でも十分安定します。

高さ調整方式の種類

３．高さ調整方式の種類

■エアーリフト

最近のドラムスローンで見掛けるのがエアーリフト調整スローンです。
椅子に取り付けられたレバーで簡単に高さ調整が出来て、尚且つ安定感抜群です。
問題があるとすれば値段が高いです。

■スクリューロッド

スクリューロッドのネジによって固定されているタイプで、ストッパーの閉め具合が甘くてもズドンッと突然落ちる心配はありません。
安定感も抜群で、ストレスなく使えるタイプのドラムスローンです。

■ダブルストッパー

椅子のストッパーに加え椅子の高さ調節棒に取り付けられたストッパーのダブルで止めるタイプです。
今までのドラムスローンのほとんどはこの作りです。
安定感は心配ありませんが、ネジの閉め具合が甘いと、突然ズドンッと落ちるように下がる事があります。
また、ストッパーのネジが壊れやすいのが難点。

■クランプ

サドルのロッドと足側のロッドに穴が開いており、そこに棒を差し込んで止めるタイプです。
安定感は抜群で、突然下がる事もありません。
難点は、穴の数分の高さ調整しか出来ないので微調整が出来ません。
また、棒を抜いてまた差し込む時に上下のパイプの穴を合わせなければならない点など考えると、設定にかなり難儀します。
現在ではクランプ式は減ってきましたが、安いドラムスローンに多く見ます。
利便性から考えてあまりオススメ出来ません。

椅子の高さによる音の変化

４．椅子の高さによる音の変化

ドラムスローンの高さの違いで、ドラムのサウンドは大きく変わってきます。
ドラムスローンの高さは、自分が立ち上がっている状態でサドルの座る面の高さが膝より高いか低いかの位置を覚えておけば、貸しスタジオでも毎回簡単に高さ調節が可能です。

ドラムスローンの座る面の高さが、自分が立ち上がっている状態で膝の位置を基準に考えます。
初心者の方にはまず是非この高さを試して頂けたらと思います。

■高めセッティング（膝より高い）の場合

キレのある速い演奏向けで、バスドラの音は低音が少なめで細くなる。
腰への負担が少なく、体の硬い人でも足を上げやすいためバスドラのタイミングが良くなる。

高すぎると足のモモ裏が痛くなりますので注意。

■低めセッティング（膝より低い）の場合

ロックのずっしりとした重量感のある演奏向けで、バスドラの音は低音が多く太い音になる。
腰への負担が多いため、腰の悪い人や体の硬い人は足を上げるのが難しい。

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ドラムスローンの場所と座り方

５．ドラムスローンの場所と座り方

■座る場所

ドラムスローンのセッティング場所（座る場所）はバスドラのヘッドに対して垂直になる様に座るのが基本的です。
自分の目の前にスネアを置いて、その前にお客さんがいる一直線になる様に座りましょう。
次に、左右の足を開いた時に左右対称になる場所にハイハットのペダルが来るようにするとバランスの良いセッティングが出来ます。
椅子とハイハットペダル、キックペダルが綺麗な三角形の場所に来る様にセッティングしましょう。
ハイハットの方を向いて斜めに座らないように注意しましょう。

■座り方
座り方は背筋を伸ばして胸を張って、ブレの無い姿勢をとる事でキレのあるブレの無いリズムを生み出す事が出来ます。
猫背にならないよう注意しましょう。

何より姿勢が良いとカッコイイ！