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レコーディング

SSL PURE DRIVE OCTOを導入しました!RND 5211と組み合わせて広がる録音環境

スタジオの新しいマイクプリアンプとして、Solid State Logicの「PURE DRIVE OCTO」を導入しました。

これまではRupert Neve Designsの「5211」を中心に使用してきましたが、今後はPURE DRIVE OCTOと5211をセットで運用し、それぞれの特徴を生かしながら録音していきます。

今回の導入は、単純に使用できるチャンネル数を増やすためだけではありません。録音する楽器や演奏、楽曲の方向性に合わせて、入口の段階から音のキャラクターを選べる環境を作りたいと考えたことが大きな理由です。

SSL PURE DRIVE OCTOとは

PURE DRIVE OCTOは、SSLの大型コンソール「ORIGIN」に搭載されたPureDriveマイクプリアンプの技術を受け継ぐ、8チャンネル仕様のマイクプリアンプです。

2Uのラックサイズに8基のマイクプリアンプを搭載し、それぞれのチャンネルを独立して設定できます。ドラムのように複数のマイクを使用する録音はもちろん、バンドの一発録り、アコースティック楽器のステレオ収録など、さまざまな場面で活用できる構成です。

これまでは限られたプリアンプのチャンネルを、録音するパートに応じて使い分ける必要がありました。PURE DRIVE OCTOの導入によって、複数のマイクを使うセッションでも音質や操作性をそろえやすくなり、録音システム全体の自由度が大きく向上します。

★生音サンプル
・Rupert Neve Designs5211

スネアトップ、バスドラインマイク
・SSL Pure Drive Octo
OH、スネアボトム、バスドラアウト、タム

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選べる3つのサウンドモード

PURE DRIVE OCTOの大きな特徴が、各チャンネルで選択できる3種類のサウンドモードです。

単にクリーンな音で増幅するだけではなく、録音する素材に合わせて倍音やアタックの質感を変えられます。同じマイクを使用しても、モードやゲインの設定によって異なる表情を作れるため、録音段階から積極的な音作りが可能です。

Clean

Cleanは、低ノイズでリニアなSSLらしいプリアンプサウンドです。

マイクが捉えた音や演奏のニュアンスを、できるだけ素直に収録したいときに適しています。繊細なアコースティック楽器、ピアノ、アンビエンスなど、素材本来の質感や空気感を大切にしたい場面で使いやすいモードです。

録音後のミックスで音を作り込みたい場合にも、癖の少ないCleanで収録しておけば柔軟に処理できます。PURE DRIVE OCTOの基準となる、クリアで扱いやすいサウンドです。

Classic Drive

Classic Driveは、主に奇数次倍音を加えることで、音に存在感や力強さを与えるモードです。SSLのORIGINコンソールにも採用されているドライブサウンドを利用できます。

クリーンな状態よりも輪郭や押し出しを強調したいとき、ドラム、ベース、エレキギターなどに力強さを加えたいときに活躍してくれそうです。

入力ゲインによってドライブのかかり方が変化するため、モードを選ぶだけではなく、ゲインとトリムのバランスを含めて音を作れる点も魅力です。楽曲の中で一歩前に出したい音に対して、積極的に使っていきたいと思います。

Asymmetric Drive

Asymmetric Driveは、PURE DRIVEシリーズで新たに追加されたサウンドモードです。

偶数次倍音を主体とした色付けによって、音に厚みを加えながら、トランジェントを少し柔らかくするようなキャラクターを持っています。

ボーカル、ベース、ギターなどに密度や温かさを加えたいときや、鋭いアタックを少し落ち着かせて楽曲になじませたいときに試してみたいモードです。

Classic Driveとは異なる方向の色付けを選べるため、Cleanを含めた3種類を切り替えながら、録音する素材に適したサウンドを探せます。

デジタル接続にも対応した柔軟なシステム

PURE DRIVE OCTOは、アナログのマイクプリアンプとしてだけではなく、最大192kHz/32-bit対応のADコンバージョン機能も備えています。

USB、ADAT、AES/EBUなどのデジタル接続に対応しているため、オーディオインターフェースと組み合わせた運用や、将来的なシステムの拡張にも対応しやすい構成です。

フロントパネルには4系統のHi-Z入力も用意されているので、ギター、ベース、キーボードなどを直接接続できます。マイク録音だけではなく、ライン入力や楽器のダイレクト録音にも活用できるのは便利です。

ゲインとトリムには段階的に操作できるコントロールが採用されています。設定を記録して再現しやすく、ステレオ録音で左右の条件をそろえたい場合にも役立ちます。

制作を続けていると、以前録ったときの設定に戻したい場合や、追加録音でも同じ条件を再現したい場面があります。音質だけではなく、日々の録音作業を進めやすい機能がそろっている点も、導入の決め手になりました。

Rupert Neve Designs 5211も引き続き使用

PURE DRIVE OCTOの導入後も、これまで使用してきたRupert Neve Designs 5211は引き続き活用します。

5211は、最大72dBのゲイン、可変式ハイパスフィルター、カスタムトランス出力などを備えた2チャンネル仕様のマイクプリアンプです。

特に魅力的なのが、Silk/Texture機能です。Silkを有効にしてTextureを調整することで、出力トランスによる倍音の量をコントロールできます。クリーンで開放的な音から、密度や存在感を持ったサウンドまで、録音する素材に応じて変化を加えられます。

ボーカルやメインとなる楽器など、音の芯や立体感を大切にしたい場面では、今後も5211を積極的に使用する予定です。

PURE DRIVE OCTOと5211の使い分け

PURE DRIVE OCTOと5211は、どちらか一方を選ぶ関係ではありません。それぞれ異なる方向性を持っているため、組み合わせることで録音時の選択肢を増やせます。

PURE DRIVE OCTOは、8チャンネルを生かしたマルチマイク録音に対応でき、各チャンネルで3種類のキャラクターを選択できます。一方の5211は、トランスとSilk/Textureによる倍音や立体感を細かく調整できることが強みです。

現時点では、次のような使い分けを想定しています。

  • ボーカルやメイン楽器には5211
  • ドラムや複数マイクでの収録にはPURE DRIVE OCTO
  • 素材を忠実に録りたい場合はOCTOのClean
  • アタックや存在感が欲しい場合はClassic Drive
  • 厚みや柔らかさを加えたい場合はAsymmetric Drive
  • トランスらしい密度や倍音が欲しい場合は5211のSilk/Texture

もちろん、これは固定したルールではありません。ボーカルにPURE DRIVE OCTOを使用したり、ステレオ録音に5211を選んだりと、実際の音を聴きながら柔軟に判断していきます。

録音システムとしての狙い

同じマイクと同じ演奏でも、使用するマイクプリアンプによって、音の輪郭、距離感、中低域の密度、ミックス内での見え方は変化します。

録音後にプラグインで調整することもできますが、入口の段階で楽曲に合った音を作っておけば、その後のミックスも進めやすくなります。演奏の魅力をなるべく自然な形で残しながら、必要に応じてハードウェアならではの倍音や質感を加えられる環境が理想です。

透明感を重視したいとき、押し出しが欲しいとき、柔らかな厚みを加えたいとき、トランスの立体感を生かしたいとき。その目的に合わせてPURE DRIVE OCTOと5211を選べることが、今回のシステム構成の大きなポイントです。

まとめ

PURE DRIVE OCTOの導入によって、一度に録音できるチャンネル数が増えただけではなく、録音段階で選べるサウンドの幅も大きく広がりました。

SSLのクリアでパンチのあるサウンド、3種類のモードによる柔軟な音作り、そしてRupert Neve Designs 5211が持つトランスならではの密度や豊かな倍音。これからは2台をセットで運用し、それぞれの楽器や演奏に適した音を追求していきます。

実際のレコーディングで使い込みながら、機材の組み合わせやセッティングもさらに研究していきたいと思います。新しくなった録音環境で、これからどのような音を作れるのか楽しみです。

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